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『教養としてのテクノロジー AI、仮想通貨、ブロックチェーン』(伊藤穰一著、NHK出版新書)読了

伊藤穰一著『教養としてのテクノロジー AI、仮想通貨、ブロックチェーン』を読みました。

サブタイトルにある

「AI、仮想通貨、ブロックチェーン」の

わかりやすい説明と、

今後の世界経済や人間社会に与える影響が

書かれている…と思って買って読んだのですが

ちょっと期待外れ。

どこに「教養としてのテクノロジー」が

書かれていたのかは「?」です。

でも、伊藤氏の発想のベースになっている

倫理観がよくわかる内容で、楽しく読めました。

 

 

そもそもこの本を手に取ったきっかけは

「シンギュラリティ」について

書かれていたから。

 

小難しいことはよくわかりませんが

(この本を読んでもよくわからなかったけど)

全人類、誰もが「良い」と感じる物や状況を

作り出すのは、人であろうと機械であろうと

不可能だと思います。

その点で、

永遠にシンギュラリティはやってこない。

私はそう思います。

 

話は少し変わって。

 

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、

よく耳にするようになった言葉に

「グリーン・リカバリー」があります。

 

ポストコロナの経済復興を、

2050年までに温室効果ガスの排出を

「実質ゼロ」にする取り組みと絡めて

やっていこう!という

耳に心地よすぎる、この動き。

 

個人的には、こういう政治思想的な動きにこそ

AIを活用できないものかなぁと思います。

 

いま人間がやろうとしていることは、

本当に人間によって「良い」ことなのですか?

 

って、AIに聞いてみたい。 

 

だって、人間が「良い」と思ってやってきた

その行動の積み重ねが、

戦争、環境破壊、感染症流行に至っている。

そして、歴史は繰り返す。

大体、人のやることって、

そのほとんどが上手くいかんのよ。

 

いまEUを中心に実行されようとしている

"Green Recovery"のような

誰にでも聞こえのいい取り組み、かつ、

誰もやったことのない取り組みが、

わけのわからんウイルスの感染拡大のような、

次の新しい、人類の危機的状況を引き起こす

間接的な原因になってしまいそうで。 

 

やっぱタイムマシン欲しいわ。

タイムマシンがあれば万事解決。

科学技術の発展を心より祈っております。