家づくりについて:我が家がカーポートを付けない理由。
うちは、カーポートを付けていません。
近所のお宅を見渡すと、カーポートの付いていないお宅は10軒中3軒くらいでしょうかね。どうやら少数派のようです。
なぜカーポートを付けるのか?
なぜ我が家は付けないのか?
その理由を、外構屋(の事務方)でもある、私が考えていきます。
カーポートを付ける理由と、我が家の言い分。
霜対策
我が家は田舎の山がちなところですので、冬場は霜に悩まされます。「カーポートがないと毎朝大変じゃない?」と言われます。
まぁ確かに大変といえば大変ですが、霜対策のためだけにカーポートを建てるほどではないかな、というのが我が家の考えです。
霜対策は、フロントガラスカバー+解氷スプレーです。これで特に問題はありません。
雨よけ
カーポートがあれば、雨の日にも濡れずに人の乗降や、荷物の積み下ろしができます。
ただ、我が家は玄関の前に駐車スペースがありますが、屋根のない距離は3mほどです。濡れると言ってもたかが知れています。
あと、土砂降りのタイミングで車に乗って出かける機会って、年に何回あります?
濡れたら拭けばいいだけ。
雨よけだけの理由でカーポートを建てた方がいいとは思いません。
車の劣化防止
これは車通勤の田舎では無意味です。
なぜなら、そもそも会社にはカーポートやガレージなんてありませんから、日中は直射日光にさらされ、豪雨にさらされているわけです。
まぁそもそも車は道具であって、美しく維持するものではない、という私の考えもあるんですけど。
カーポートのデメリット
一方で、外構工事をやっていると、カーポートのデメリットは山ほど見えてきます。
掃除が大変
雨どいや屋根に落ち葉や汚れが溜まるんですよね。
あるいは、黄砂が降る日。カーポートがあれば車はきれいに保てるんですが、その分、カーポートの屋根に黄色い砂が積もるんですよね。
車よりも高さがある分、掃除が大変です。ほったらかしにしていると、汚れがどんどん固着するし。初めはきれいだった屋根が、どんどん黄ばんで、黒ずんでいきます。
見た目が安っぽい
格好いいカーポートというのは、あまり見たことがありません。私は、建てたい物が見つかりません。
中には四国化成さんのマイポートセブンのような、デザイン性の高いカーポートもありますが、このデザインが合うテイストの、ちょっとバブリーな感じの家って、あんまりないのかなぁと思ったり。我が家は当然合いません。
マイポート7|車庫まわり|商品ラインナップ|四国化成建材事業サイト
本当にお金があって、デザインにこだわる方はガレージを作ったほうがいいです。
台風が怖い
我が家がカーポートを建てない一番の理由は台風が怖いからです。
豪雪地帯以外の一般的なカーポートの屋根材は「ポリカーボネート」、つまりプラスチックが主流なんです。ポリカーボネートは、太陽光での劣化はほとんどないが、風に対しては弱いという特徴があります。
保険代理店の友人曰く、台風災害の個人からの請求で一番多いのが「カーポート修理」だそうです。風にあおられてしまって屋根が外れたり、割れたりするんですね。そりゃそうだ。だってプラスチックだもの。
保険で直せるとは言え、飛んで行った屋根が近所のお宅の大切な家や家財を傷つけてしまったとしたら。
物ならまだしも、人に当たってしまったら。
そう考えると、なかなかポリカ製のカーポートを建てる気にはなれません。
おわりに。
いかがだったでしょうか。
外構工事の見積を頼むと、カーポートが標準で含まれていることも多いです。あと「外構工事と言えばフェンスと門柱とカーポートでしょ」と、決まり文句のように考えている方も多いです。
ただ、私は一度よく考えることをお勧めします。カーポートは決して安い買い物ではありませんし、製品寿命だってあります。ただでさえ風雨の災害が多い日本です。お宅やご近所を守ることにも繋がりますので、ちょっと、立ち止まって考えてみませんか。