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成人式の思い出と、人間関係の整理術

新成人を迎えられた皆さん、おめでとうございます。

民法が改正されて18歳が成年となりましたが、結局、成人式の扱いってどうなったんですかね。うちの地元は「二十歳の集い」という名前で開催したようです。やっぱり「成人=20歳」というところは据え置きなんでしょうか。

 

私は成人式に出なかった

それはさておき、私は40歳なので、ちょうど20歳の2倍ですね。自分が成人したのは20年前のことになります。

コロナ禍で成人式が中止になってしまい、つらい思いをされた方も多いと聞きますが、私自身は当時、流行病も何もないのに成人式に出席せず、夜の同窓会だけ参加しました。なんでやったっけ?

少し記憶があやふやなのですが、過去を振り返ってみました。

 

理由①親しい友人が出席しなかった

思いつく限りだと、これが一番の理由ですね。

高校の頃に一番仲の良かった友人は市外から通学していた人なので、うちの地元の成人式には出ません。また、小学校から仲の良い友人は、当時ひきこもり生活をしていたので出ないと。中学校の時に仲の良かった友人も、特別会いたい人もいないので行かない、と言うので、じゃ私も行かないで良いか、と。

 

理由②ちょうど誕生日と重なっていた

ハッピーマンデー制度が2000年に始まり、私が成人した頃には、既に成人の日前後は三連休になっていました。で、地元の成人式のある日曜が、ちょうど私の誕生日だったんです。

多くの自治体は、成人の日の月曜に成人式を行うと思います。うちの地元は田舎なので成人式のために帰省する人が大半です。だからたぶん、夜は同窓会で楽しんで、翌日ゆっくり都会へ戻ってもらおう、という配慮があるんだと思います。ちなみに今年も日曜に開催していました。

ただ、大学の同期の大半は、月曜の成人の日に成人式がある。というわけで、土曜から日曜にかけて誕生日を大学の友人に祝ってもらい、日曜の昼の電車で地元に帰り、夜に中学の頃の同窓会に参加、ということにしました。そもそも地元には年1~2回は帰ってくるし、本当に会いたい友達とはその時に会えばいい。それなら、大学の気の合う仲間に誕生日を祝ってもらった方が楽しいわ、と思い、最終的に欠席しました。

ちなみに両親は「好きにしたらいい」という感じでした。振袖着るわけではないですしね。

 

成人式を欠席したことに、数年間はすごく後悔した

で、成人式に行かなくてどうだったかというと、ものすごく後悔しました

私が参加した夜の同窓会は、あまり盛り上がらなかったのをよく覚えています。参加者が少なかったのが原因。振袖着たまま飲むわけにはいかないので、多くの女の子は式が終わったら帰る。女の子が来ないんやったらええわ、って感じで男の子も集まらない。これなら帰省する必要もなかったなーと、少し残念な気持ちで大阪に戻りました。

それから数年。

仲の良かった同級生の2人が、立て続けに自死してしまったんですね。

 

私が中学を卒業した頃って、まだ携帯電話やPHSを持っていない人の方が多かった。ポケベル世代ともちょっとズレています。高校の途中から「Pメール」機能のついたPHSが売れて、持っている人が増えてきた、という世代です。

だから、中学校で仲の良かった同級生の中にも、連絡先がわからずに疎遠になっている人がいて、先述の2人も、しばらく連絡が途絶えていました。彼らと再び繋がることができる最後のチャンスを、私は逃しました。昼間の式典には出ていたけど、夜の同窓会には来なかったんです。

自分には何もできなかったかもしれませんが、何かできたかもしれない。そう思うと、なんで成人式に行かなかったんだろう、と。

 

今ではその気持ちも変わった

でも、今では後悔の気持ちは薄れました。亡くなってしまった友人のことは、もうどうしようもない。いつまでも悲しんでいても仕方ない。20年弱の時間が経って、なんとか、そう思えるようになりました。

あとは、一度地元の同級生と疎遠になったことが、自分の人生にとってプラスに働いたこともあるのかな、と。

 

もし、同級生とずっと連絡を取り合っていたり、あるいは、何かのきっかけで好きだった同級生とかと再会していたら、彼/彼女らから「いつ帰ってくるの?待ってるよ」なんて、ちょっと疲れている時に言われたら、大した経験やスキルも積まないまま、田舎に帰ってしまっていたと思います。

地元の同級生とのつながりが薄くなったからこそ、都会にきちんと軸足を置いて仕事ができましたし、新しい友人もできました。同じ大学/サークル/職場でなかったら絶対に接点がなかったであろう人とも、知り合うことができました。

 

節目節目で、人間関係を整理することの大切さ

田舎でも都会でも、面倒な人間関係と言うのは多かれ少なかれあるもんです。私は滅多に人を嫌いになることがないのですが、それでも面倒やな、と思うことはあるので、SNSとかが大好きな皆さんはもっと大変だと思います。そういった人間関係をリセットするのに、成人式に行かないとか、転職する、U/Iターンをする、というのは良いのかな、と正直思います。

付き合うのが面倒な人に対しても、なかなかこの年齢になると、うまくその人の視界からフェードアウトする、というのが難しいことがあります。仕事のお付き合いとか、保育園とか学校とかね。そんな時は、物理的に関係を断つしかないわけです。

「あれ、あの人、この大事な集まりに来てないや」というのは結構な威力がありますよね。それでいいんだと思うんですよ、私は。人間関係に疲れるくらいなら、いっそのこと全く別の場所に行ってしまった方が早いです。

 

地元のイオンモールの写真スタジオの前ではしゃぐ新成人たちの集団、から少し離れてその集団を見ている新成人カップル、を、遠くから子供と手をつなぎながら見ていた私は、そんなことを考えていました。